新商品「博多じょうもん」

 9月4日から新商品「純米吟醸 博多じょうもん」が発売になります。
じょうもんとは博多弁で「上質なもの」という意味で特に女性の形容詞としても用いられる言葉です。 嫁っぷりがいい女性に「あの人じょうもんさんやね」という感じです。 ラベルの上下の紋様は博多織の伝統的なパターン、真ん中の模様は博多美人が踊っている姿をデザインしたもの。

会場の様子 先月29日、東京の両国第一ホテルで株式会社花山さんの主催で取引先酒販店さん約120軒にご来場いただき新商品発表会が開催されました。(www.nipponnosake.com) 今回は蔵元10社が同じ瓶を使い、それぞれ冷酒に向くアイテムを選定し同じボトルに詰め、全国一斉発売するもの。昨年ご案内した「燗酒専用」の冷酒バージョンです。

酒販店さまの熱い眼差しを感じながら当社の純米吟醸酒のプレゼンテーションをさせていただきました。

博多じょうもん「香りよく、なめらかで滑るような純米吟醸酒。山田錦らしい良い後味が特長。さっぱりとした料理との相性が抜群です」

9月蔵元日記

9月も残暑が続きそうですがお酒が美味しい季節になってきました。当蔵では秋洗いが終わるとすぐに10月からの「筑後の土蔵」展が始まり、そのまま冬の造りに突入していきます。

今月の社員紹介は、「筑後の土蔵」展を先頭に立って企画立案、実行している10代目女将の山口怜子をご紹介します。(「筑後の土蔵」の案内はカテゴリーをご覧下さい)

 山口怜子はS19年大分県大山町出身、20歳の時お見合いで当酒蔵に嫁いできました。主婦として大家族と同居しながら冬には10名以上の倉男の食事を三度用意し、昼は営業から配達、夜は経理と育児。一日何時間あっても足りない。こんな「酒蔵の女将」を実践した最後の世代でしょう。
 そんな中「中々帰ってこない旦那を待って」縫い始めたパッチワークがあるアメリカ人の目にとまり米国キルトショーに出展、最高賞を受賞し以来NHKテレビなどで出演させてもらっています。10年に一度の全国展は2010年から4回目、全国のデパートを巡回する予定です。( 「筑後の土蔵」では毎年山口怜子の新作展を開催しています。)
 こんな経歴をもつ女将は自称「地球と遊ぶことが大好き人間」という別の顔をもっており暇さえあれば自然と戯れ、地熱温泉を利用した子どもたちの食を守る「有限会社食工房地蔵原」を運営し食育にも取組んでいます。(//jizobaru.com)

●山口怜子
インタビュー いつも庭のうぐいすをご愛顧いただきまして有り難うございます。日本酒業界は口癖のように「厳しい、厳しい」と皆言いますがそれは40年前も同じでした。一種の挨拶みたいなものなのでしょうか。
 山口酒造場も「厳しい」ながらもなんとかやってこれたのも身に余る大きな声援をいただいたからだと、先代も生前大変感謝しておりました。
現在では、11代目を中心に若い人が美味しい酒を造ることに一生懸命になっています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

(写真は国際キルト博で講演をする山口怜子。2006年東京ドームにて。酒蔵の女将が本業だと講演中もいつも卓上に一升瓶を置くスタイルはかわらない)