年末のご挨拶

今年も残すところあと3日になりました。

皆様にとりまして、2007年はどんな年だったでしょうか。
「偽」という言葉に象徴された今年の日本でしたが、来年は明るい年になるように願いたいものです。

山口酒造場では、現在、正月用のお酒の出荷と大吟醸造りに大忙しです。
酒の仕込みは正月も休まず続いてまいりますが、一本一本、丁寧に造り上げていきたいと思っています。
春先の新酒をどうぞ楽しみにしていてください。

皆様方のお陰を持ちまして、山口酒造場もなんとか本日の営業最終日を迎えることができました。
心より御礼申し上げます。

新年が皆様方にとりまして良い年になりますように…
一年間ありがとうございました。

庭のうぐいす 醸造元
山口酒造場 蔵元
山口哲生

蕎麦

年末が近づいてくると、年越し蕎麦のことを考えます。

まったく個人的な話で申し訳ないのですが、私は蕎麦が大好きで出張に出かける度、地方の名店といわれる蕎麦屋さんを訪問することにしています。美味しいと思ったら必ず翌年も訪問します、出来れば季節を変えて。

そば粉には地方の特色があり、また、打ち手によっても随分違うので面白いものです。

田舎蕎麦。今回も香りと食感がすばらしいと思いました。

九州はうどん文化なので旨い蕎麦屋は少ないといわれるらしいのですが、福岡県北九州市に「芭蕉庵」という蕎麦屋さんがあります。

知人から聞いたところによると芭蕉庵さんは、そば粉の産地や保存方法に凝り、自家製粉に懲り、生粉打ちに凝り、凝れば凝るほど営業時間と睡眠時間が短くなっていくという、まさしく山口酒造場のテーマ「nipponのこころ」を地でいく店。

私の浅い経験ですが、ここは日本で一番という気もするのです。
(但し、私が複数年に亘り最低5食以上食べた一握りの蕎麦屋さんの中では…の話です)

 蕎麦の香りはいつ行っても素晴らしく、麺線はきれいにそろっており、生粉打ち(そば粉100%)とは思えないコシと長さ、そして、なによりもモチモチとした食感、甘くも辛くもない旨い出汁、上等なワサビ、別製の蕎麦湯、…
こんな蕎麦が多めに盛ってある「せいろ」が700円とは、芭蕉庵・藤本さんの店柄・人柄がにじみ出ています。

田舎蕎麦

三年前、山口酒造場の蔵開きで「手打ち蕎麦」を提供したことがありましたが、実はこのときの蕎麦は芭蕉庵の藤本さんとそのグループの方々にお越しいただき、蕎麦粉や道具持参で大変なご協力をいただいて実現したものでした。

「うまい、うまい」と皆さんによろこんでいただいて何よりでしたが、実はこんなプロの面々が裏方にいらしゃったのでした。

 

セゾンカード会報誌

ゴールドメンバー用の機関紙6-7年前、写真家の室園淳さんといわれる方が山口酒造場を訪れ、2~3日滞在され仕込の様子を撮影されたことがありました。

その年は多くの蔵を取材し、職人たちの様子を記録にのこすのだといわれていました。

先日、久々に連絡をいただきました。
なにやら、セゾンカード・ゴールドメンバー用の機関紙に「日本酒」の特集がくまれているらしく、その時の写真がつかわれているとのことでした。

すでに引退した職人さんなどの懐かしい写真が写っており、なかなか興味深いもの。会員の皆様がいらっしゃればご覧いただきたい会報誌でした。

宮地嶽(みやじだけ)神社

先月、当社とご縁のある神社として宮崎県高千穂の天岩戸神社をご紹介しましたが、福岡県の宮地嶽神社も同様です。

鳥居同社は約1700年前に建立され、朝鮮出兵の際の戦勝祈願を行ったとされる神社で、神功皇后を祀ってあり、香椎宮や箱崎宮(福岡市東区)と並ぶ、たいへん位の高い神社です。 鳥居は当時敵国の朝鮮を凛として向いており、独特な雰囲気があります。(九州は、長年外国との玄関口としての役割を果たしていたので、歴史に由来した神社が多くあります)

また、宮地嶽神社は商売の神様としては総本宮的な存在であり、ご利益が多かったので自然に浄財が集まり、今の立派な社になったのだそうです。
現在の社は昭和初期に増築されたもの。

大しめ縄日本一の大太鼓

最近では、日本一の大しめ縄や、日本一の大太鼓、日本一の大鈴など日本一がたくさんあることでも有名。また、宮地嶽古墳は日本最大級の規模で、多くの国宝が出土しました。(地下の正倉院ともいわれる)

宮地嶽神社さんは、12月から1月にかけて多くの参拝客が訪れます。
年末年始には約100万人の人が初詣に訪れ、九州では大宰府天満宮の次に賑わう場所だそうです。

迫力があります

宮地嶽神社さん専用の甘酒は当社で製造させていただいておりますが、将来的には、原料にも同社の神田で栽培された雑穀を使用するなど、究極の宮地嶽神社特性の甘酒を造りたいという意向をお持ちです。
(身を清め、気合を入れて造りたいとは、杜氏談)

尚、甘酒は販売だけではなく、年末年始は振舞いも行われます。

今年の正月はとても寒そうなので、お宮参りの際は是非、甘酒を飲んでみませんか。体の芯から温まりますよ。

「竹」の話

「竹」はアジアにしか繁殖していない不思議な植物で、海外ではジャパネスクの格好良さを現すアイテムでもあります。
最近では、東京ミットタウンや東京ペニンシュラにも竹を使ったデザインが採用されていたのも印象的でした。

切り出された青竹

一日に3メートルも伸びる若竹。
毎年、2%も面積を拡大する親竹。
山は荒れ放題。放置林…
竹は現在、「有害木」として政府や山村のお年寄りを苦しめており、海外では憧れの「竹」も国内では問題児というところであろうか

しかし、当社は最近「竹」の可能性に注目しています。

若竹には竹にしかない成長ホルモンが20種類以上あるらしい。
切っても切っても翌年にはニョキニョキとまた生えてくるその生命力。
竹は浄化作用があり、糖分も豊富、竹は燃やしてもCO2を排出しないのも魅力

ごみは燃やすしかない

何か出来るはずである。
むしろ竹は「資源」ではないのだろうか。
竹の成長ホルモンを他に転用できないか。
クリーンエネルギーにはならないか。
竹はほぼ無尽蔵に手に入る。
何よりも、糖質が豊富ということは……!
竹を粉砕してチップにしたもの

山口酒造場はnipponの底力を感じています。
「竹」の話は随時ゆっくりとご紹介していきます。

 

冷蔵庫のお掃除料理

女将の食日記

師走も半ばにさしかかりましたね。
皆さん元気にお掃除してますか?
こんなときは冷蔵庫のお掃除もしましょうね。

使い残しの野菜と少しだけの肉があったら鍋で煮立たせた具の中に小麦粉を水でといたものをスプーンですくって入れ、味噌で味付けます。栄養たっぷりの「ダンゴ汁」が出来ます。

もう少し野菜や魚、肉があまっていたら水で溶いた小麦粉を合わせ少量の油でかき揚げです。2品一度に出来る夕食で冷蔵庫もすっきり。月に一度のおすすめ料理です。

●料理は早い、簡単がいいですね

12月蔵元日記

師走になりました。皆様おいしいお酒を飲んでいますか~

当蔵では10月の「筑後の土蔵」が終わると同時に目の回るような忙しさで、毎日毎日があっと言う間に終わっていく感じです。冬に向け先月は20種類以上の瓶詰めを終え、いよいよ酒の仕込みも吟醸造りに入り気が引き締まる毎日です。

毎月恒例の社員紹介、12月は新原真実さんをご紹介します。

「しんばる」さんと読みます。新原さんは今年入社した24歳、当社で一番若いスタッフです。竹を割ったような性格で名前の通り「真実」をまっすぐ追求する真面目な姿は、どことなく安心感があります。 今の20代の人には、大変失礼ながら、「人種が違う」と残念に思ってしまうこともしばしばですが、新原さんは決してそんなこともなく、とても義理人情に厚く何事にもやる気一杯の女性で、これから当社の軸になっていくであろう人物です。まだまだ勉強中ですが、どうぞよろしくお願いします。

●新原真美
新原真美さん今年入社しました新原です。まだまだわからない事ばかりですが、よろしくお願いします。日本酒は全く苦手でしたが最近は当社の「うぐいすラベル」にはまってしまい、友達にも日本酒の美味しさを薦めていきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。