【重要】お詫びとお願い

弊社が平成18年9月から販売しました「うぐいすラベル特別純米酒 180ml」につきまして、「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」で表示が義務付けられている「製造年月」の記載漏れがあることが発覚致しました。
商品の中身は品質上問題ありませんが、表示事項に記載漏れがあった為該当商品を
自主回収(交換)させていただきますので、商品をお持ちのお客様は弊社までご連絡下さいますようお願い申し上げます。
 赤いリボンが特徴です
商品名 うぐいすラベル特別純米酒180ML
連絡先 0120-248-204
    担当:柴戸
時間  平日8:30から17:30まで 
    土日祝日 お休み 


この度は多大なるご迷惑をお掛けいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
以後、このような事の無いよう努めてまいりたいと存じます。

合名会社山口酒造場
平成20年2月15日
     

 

手抜き「タレ」

女将の食日記

蕎麦やソーメン、うどん等の「タレ」には簡単で旨いと評判の手抜きタレがあります。
梅干をつぶして醤油をいれたら出来あがり。
一村一品のムラで育った女将の手抜きタレです。
 

仕込49号~酒母編~

仕込49号のモト(酒母)は今日で3日目。プクプクと泡が出ています。(業界ではかに泡(又は水泡)といいます。蟹が出す泡に似ているから)。1個の酵母は2時間に1度、2個に分裂します。1個の酵母が24時間後には4096個に増えている計算。ものすごい増殖力です。酒母では、他の雑菌を増やさず、アルコール酵母だけを増やす「純粋培養」が目的なのです。 

仕込んだ日の夕方
<1日目。仕込んだ日の夕方。表面はかちかちに膨れています>

泡が出てきました泡は酵母が出した炭酸ガス。呼吸した証拠
<2~3日目。カニ泡が出ている。>

繰り返しになりますが、酒母の目的を一言で言うと、アルコールを出す酵母を純粋に培養すること(数を増やすこと)です。(酵母とは、糖分をエサにしてアルコールを出す生き物)

また、雑菌が混入しないようにするため、乳酸を沢山含ませることも重要。乳酸のすっぱさによって、雑菌が繁殖しにくくなります。(アルコール酵母はすっぱい環境に強いことを利用します)

①元気な酵母が沢山いること
②すっぱい環境にあること
が良い酒母の条件です。

(つづく)

↓↓以下はもっと詳しく知りたい人だけ読んでください↓↓

酒母の種類(古い順)。方法の違いで次の4つが有名。理屈は同じです。

●きもと系酒母(乳酸を添加しないやり方) 
・きもと→酵母も乳酸も添加しない。
・山廃もと→酵母は添加するが乳酸は添加しない。
●速醸系酒母(乳酸を添加するやり方)
・速醸もと→酵母も乳酸も添加する
・高温糖化もと→ (同上)
*「乳酸」は市販されているものを使います。
*「山廃」と「速醸」は同年(S28年頃?)醸造協会が紹介した。安全醸造のため。

手順は違いますが、出来上がる酒に味の違いはでません。製法の違いです。
講習会などで「山廃ってなんですか?」とよく聞かれますが、私は、「味の違いは全くありません」と答えるようにしています。きもと系酒母の方が、酸味豊かで味わいがある…というのは間違いでしょう。

仕込49号~酒母編~

膨れてきました。「モト」のことを「酒母(しゅぼ)」といいます。まさしく、酒造りの母なる存在。すべての工程のスタートです。

今日は朝から、仕込49号の酒母仕込を行いました。
「仕込む」ということは、酒造りにおいては「米」と「米麹(こめこうじ)」と「水」を混ぜあわせることをいいます。
「米」とは、当日蒸した米のこと。酒造りでは、米は炊かずに蒸します。
「米麹」については、後日詳しく書きますので今日は割愛。
「水」とは仕込水のこと。無味無臭で鉄分が無いこと等が条件です。

昔から、酒造りにおいて大切なことは「一麹、二モト、三造り(いちこうじにもとさんつくり)」と言います。その意味では、酒母造りは二番目に大切な要素です。
酒母がどうして重要なのか、また、酒母の役割などについてはまた後日。
(つづく)

仕込49号

たなから純米酒昨年から、山田錦の栽培をご紹介してきましたが、あの山田錦も精米・枯らし期間がおわり、ようやく仕込の順番が回ってきました。
「庭のうぐいす たなから」という純米酒を造っていきます。

今日から順次、お酒の造り方を「仕込49号」と題しましてご紹介していきます。

お酒を造るときは、まず「モト」を立てます。モトにはいくつか種類ありますが、今回は中温速醸モトという技法で約一週間で完成。

イメージとしては、モト(8日)→仕込(4日)→発酵(25日)→しぼり(4月上旬)という感じです。

精米の話 あとがき

「理由はわからないけど、昔からこうしていた…」酒蔵でよく聞かれる言葉です。
古い職人や技術者もこのような言い回しをしますが、昔の人が理屈もわからずやっていたことは大体正しいようです。

精米はとても大切な作業だと「昔から」いわれていました。
昔、酒蔵には「精米杜氏」といわれる精米だけをする杜氏がいたほどです。

酒造りの道具(昭和初期)

本来杜氏とは、野球でいう監督のような存在で、オーナーでも選手でもない、酒造りの全てを指揮する最高責任者であり、もちろん一人だけしかいません。
たとえ蔵元と意見と違っても杜氏がある程度優先されるのです。それくらい酒造りにおいて杜氏とは別格の存在で、荒々しい職人たちも杜氏の言うことならばと素直に従ったものです。
良い蔵には必ず名杜氏がいたものです。

しかし、精米になると話は別だったのでしょう。杜氏からどんな指示をされても、精米杜氏は自分の精米理論を押し通したらしいのです。

精米とはとても奥深く、現代の技術をもってしても完璧な精米というのは難しいものです。米の品種はもちろん、その年の米の硬さや気温などの条件によって精米のやり方を変え、精米が終わると、「枯らし」といって、徐々に米を冷やし仕込に使えるように手入れしなくてはいけないのです(乾燥した水分をもとにもどす作業)。

精米によって、酒の仕上がりは随分ちがってくるものです。

精米の話⑤

 「精米の話」最終話です。

お米を削った割合で、出来上がるお酒の種類(表示)が変わります。
一般的に米を削れば削るほど味が淡白になります。これは、米の周りの部分にたんぱく質などの味の成分が多いため。

玄米の重量を100とすると…
50以下(精米歩合50%以下)  大吟醸、純米大吟醸
60以下(精米歩合60%以下)  吟醸、純米吟醸、特別純米酒、特別本醸造
70以下(精米歩合70%以下)  本醸造

という表示ができるようになります
ちなにみ純米酒は精米歩合の規定がなく、玄米で造っても「純米酒」と表示できます。

この表示に関しては、一般の消費者の方にはとてもわかりにくいものなので、なるべく簡素化した法律に改正されればいいなと個人的には思っていますが…

精米の話はここで終わりです。
全5話、難しい話にお付き合いいただきありがとうございました。

精米の話④

 去年は秋口の気温がとても高かったので、今年のコメは粒が小さく硬い傾向にあります。

通常は、コメが硬いと精米に時間がかかりますが、今年は比較的早めに精米が出来ています。去年の米の特徴なのでしょうか、不思議な感じです。

精米で大事なのは、精米途中に温度を上げないこと、時間をかけて丁寧にすることです。(精米すると摩擦熱で米が高温になりやすい)
効率を上げて急いで精米するとコメが割れてしまい(砕けてしまい)、たとえば40%に精米したつもりでも(100kgの玄米が40kgの白米にけずれたつもりでも)、実際は5kg分は砕けて消えておりおり、残った白米の重量は確かに40kgだけど、実際は精米歩合45%までしかけずられていない…

なんてこともよくある話です。(無効精米歩合5%と言います。このときの見かけ上の精米歩合は40%ですが、真正精米歩合は45%なので40%と思って酒を仕込んでも思ったとおりの酒質になりません)

すこし難しい話でしたが、酒造りにおいてはとても重要な話でした。

2月蔵元日記

2月になり、ようやく酒造りも終盤戦に差しかかってきました。
吟醸酒の仕込が続く毎日ですが、熱いチームワークで毎日を一生懸命取り組んでいます。

今月の社員紹介は、三苫裕二君です。三苫君は、体育会系の古賀副杜氏をして「素晴らしい!」と言わしめた当蔵の若手のホープ、無口な印象の元ホテルマンです。仕事は手際よく正確で、早朝から大車輪の活躍。休み時間にもノートを読み返す、大変まじめな頼れるスタッフです。

●三苫裕二
三苫裕二君。31歳独身です。酒造りは奥深くまだまだ覚えることが沢山ありますが、コメがお酒になっていく過程がとても面白いです。皆様によろこんでいただけるようなお酒を造っていきたいです。今後とも宜しくお願いします。