第5回筑後の新酒まつり
久留米六角堂広場(福岡県久留米市)
200円の盃を購入していただき、筑後地方の酒蔵7社の新酒が楽しめます。
参加蔵元
冨の寿
朝凪
三井の寿
杜の蔵
喜多屋
繁桝
庭のうぐいす
●3月28日 17-20時
・筑後酒造り唄
・三井中央高校
・城島龍神太鼓
●3月29日 12-18時
・よさこい祭り
・津軽三味線
・城島龍神太鼓
磨き抜かれた技を継承
発酵もいよいよ大詰めです。
現在アルコールは約17度。
酵母とは不思議な生き物で、自分が出したアルコールによってストレスを感じ死滅してしまいます。
仕込49号の場合「きょうかい7号」という酵母を使用しています。
この7号酵母の場合は、アルコール耐性が強いといっても、凡そアルコール18度くらいが限界でしょう。
アルコール分が17度を超えてくると次第に元気がなくなり、除々に死滅していきます。
少し細かい話になりますが、日本酒モロミの中で「アミノ酸」という値を計測ますが、このアミノ酸の値が急に増えてくると、酵母が弱ってきたんだなと考えてほぼ間違いありません。
(つづく)
女将の食日記
今月は2回目です。
梅の花が咲きます。春の花はあっという間に散りますが、この貴重な花を日本酒に浮かべて飲むと、私共は春の季節と新酒を同時に楽しめる最高の楽しさを持つことができます。
日本人なら、是非試してください。「日本酒と梅」
盃に梅を浮かべてくちびるの先で花をはじき、酒をすする感触は最高のぜいたく時間です。
追
庭のうぐいすの由来もこのようなことが重なって生まれた銘柄と思いたくなります。
女将の食日記
店頭にふきのとうが出ています。
女将の佃煮は、酒のつまみに美味しいですよ。砂糖は一切いれません。
おいしいお酒を飲みたい人はお砂糖の味付けは禁物です。
作り方は簡単…
ふきのとうをサクサクと小さくカットします。
フライパンにいれ、空煎りします。
油を使わないこと。
お酒とお醤油で汁気がなくなるまで炒めたら出来上がり。
一年間はカビません。
好みによってはゴマを混ぜたり味噌で味付けすると変わった料理がもう一品。お豆腐の上にふきのうとう佃煮を乗せてまた一品。
ご飯も何杯も食べてくなるそうです。
一年に一回、溜まった体の毒素を外に出す特効薬を兼ねた料理でした。
耳を近づけると、「シュワシュワー」と静かな音をたてて発酵しています。
酵母という生き物が呼吸して、この炭酸ガス(二酸化炭素)を出しているのですが、この辺りはまったく人間と同じですね。
ボーメという甘さを測る単位は、3を切ると皆様になじみ深い「日本酒度」という指標にかわります。
日本酒度が+1より+5の方が辛口… なんて、飲み屋さんのメニューでよくみかけます。
6日目 ボーメ4
7日目 ボーメ3.2
8日目 日本酒度ー29(ボーメに直すと2.9)
9日目 日本酒度ー24( 〃 2.4)
10日目 日本酒度ー19
11日目 日本酒度ー15
12日目 日本酒度ー11
このようにモロミでは徐々に日本酒度がプラス方向に切れていくのですが、このころになると発酵も最盛期でアルコール分は15度近辺もあり、みなさんが飲む日本酒くらいの度数は既に出ています。
一方、麹はいまだに活発に働いており、一見「甘さ」がなくなっているように見えるのですが、これは「糖化」よりも「発酵」が勝っているからで、「麹による糖化」と「酵母による発酵」が力比べをしているようです。
杜氏はこの様子を五感をつかって想像し、分析し、冷静に温度操作を行っていきます。
日本人は江戸時代からこんなことを行っているのです。
(つづく)
<順に5日目、6日目、7日目>
モロミも7日目になりました。
今の次期が、モロミが一番「甘い」時期で、ボーメが5.2という値です。
ボーメとは、フランス人のボーメさんが考え出した甘さを表す単位。
日本酒では「ボーメ」で甘さの度合を言い表します。
酒蔵では「あのタンク、ボーメいくつになった?」などと、よく話しています。
今から日が経つにつれ、次第にボーメが減っていきます。
これは、酵母が糖分をエサにして生きていくから。
日本酒は発酵するにつれ、だんだん「辛くなっていく」のです。
アルコール分は10.8度です。
「たなから」は「きょうかい7号」という酵母を使っていますが、7号はアルコール分18度くらいまで発酵する生き物です。香りがよく、味がしっかりしているのが特徴。発酵力(人間でいうところの生命力みたいなもの)は強い方でしょう。
(つづく)