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ぶろぐ

奈良県が発祥の地なのか分かりませんが、酒の粕で漬けた漬物をなら漬といいます。当地では、「なら漬け」といえば「うりの粕漬け」のことで、収穫される6月ごろから蔵には「酒粕ありますか~?」という問い合わせを多くいただきます。

当社でもなら漬を製造しておりますが、個人的には当社のなら漬が日本一美味しいと思ってます。本当に美味しいんですよ!原料は、瓜、酒粕、塩だけですが、天然の甘みと酒粕の風味は絶品。

瓜や酒粕の味は千差万別。最近は塩もいろいろあるようで、なら漬けは酒蔵によってこんなに味が違うのか・・・と感心させられる程。私が小さい頃は、夏になるとご飯に冷たい麦茶をかけ、カリカリしたなら漬をおかずにして何杯もご飯をお替りし、親には「なら漬ばかり食べないように」と叱られていた、そんな懐かしい記憶があります。

 ところが最近異常気象のせいか、良質の瓜が取れにくくなっています。当社でもここ2年は瓜の量がまとまらず、これでは販売できないと全くなら漬をつけませんでした。皆様には大変ご迷惑をおかけしております。中には、「贈答に贈り続けるのが楽しみだったのに・・」というお客様に叱られる次第。本当に申し訳ない。。。CIMG3616.JPGCIMG3668.JPG

先週京都の錦市場で季節はずれのなら漬(写真は夕方の売り切れのものです)を見かけました。楽しそうにお買い物をする地元の人たち・・・「やっぱりなら漬が一番や~、ひとつもらえます?」とお客さん。満足そうな笑顔。。。

そうだ、今年は何が何でもなら漬を作ろうと思った、たとえ量がすくなくても。そろそろ早い産地では瓜が収穫されます。当社レシピをご紹介しますのでどうそ参考にしてください。

①瓜(うり)を購入
品種がいろいろありますが出来るだけ肉厚の良質なものを選んでください。あまり小さいのは美味しくない感じです。当社はJA瀬高(福岡県)から購入していますが、産地によって全然違いますのでご注意。購入した瓜を半分に切り(縦割り)、中から「ジゴ」をきれいにかき出します。種が完全になくなるまで丁寧にジゴとりをしてください。10円玉で上から下にえぐりだすと簡単に取れます。 瓜は鮮度の良い、できれば朝に収穫のされたものを使用すると良いでしょう。ジゴとりの後、瓜をふいたり乾かしたりするやり方もありますが酒粕を沢山つかえばそれは不要です(この方が美味しくなるようです)
②塩漬け
瓜100kgに対し塩を(当社は)32kg使用します。ジゴをとった溝のところに塩をすり込みうつぶせに伏せ、上からまた塩をまきます。それを積み重ね、上から重しをします。相当重くしても瓜は潰れません。塩が多すぎると塩辛くなり少なすぎると水っぽくなったり酸っぱくなったりします(劣化)。塩の量は瓜の産地が違えば変えたほうが良いかもしれません(化学肥料が多い土で育ったものは瓜が柔らかく水っぽい感じがします。食味もよくありません)。また、天然の塩の方が甘みが出る気がします。当社では金曜日にジゴ出し、塩漬けをして月曜日に瓜を取出します。びっくりするほど水が出ます。秋以降に食べる分は塩を1割くらい多めに使うと安全です
③粕漬け(一度漬け)
瓜の表面に満遍なく粕がいきわたる様につけていきます。瓜100kgに対し25kg程度酒粕を使用。すこし薄く感じますが、約1-2週間して味を確認します。長く漬けたいときはこの一度漬けの状態で保存します(塩気が強いので腐らない)。容器は密閉してください。
④二度漬け
瓜100kgに対し60kg使用します。ここで酒粕を贅沢に使うのがコツです。約1ヶ月したら粕から引揚げ味を確認します。一ヶ月は冷暗所に保管し容器は密閉してください。
⑤三度漬け
二度漬けの瓜に甘みが十分でていれば30kg程度、まだまだ甘みが出ていなければ60kg程度の酒粕を思い切って使いましょう。三度漬けして約1ヶ月たてば食べごろです。保存食なので劣化はしにくく、一年くらいかけて食べても大丈夫です。この三度漬けという贅沢な方法はあまり一般的ではないのかもしれませんがこの方が結果的に美味しいなら漬ができると思います(そういえば10年ほど前、朝の情報番組で当蔵の様子が全国に放映され大変なことになったことが・・・・笑)。
⑥食べる
食べる分だけ粕から取り出してください。カリカリして風味がよく、程よく塩味の効いたなら漬が出来上がりです。天然の美味しさを味わえます。原材料に「瓜、酒粕、塩」とだけ表示されたものを是非味わって下さい。最近は、酒粕にも砂糖やアミノ酸が最初から添加されているのももあるのでご注意(酒の段階から添加されているので表示義務はありません)。皆さんが信頼するメーカーのものを選んでください。

注)
美味しいなら漬をつくるには、とにかく瓜や酒粕などの原料代を惜しんではだめです。酒粕はピンク色のたぷたぷしたものを選んでください。茶色の古いものや香りが悪いのはだめです。出来れば安い経済酒ではなく良い米を使った酒の酒粕が望ましいです。また、酒粕は硬いものを好まれるかたもおられますが、実は柔らかい方が作業性や味も良いと思います。瓜から沢山の水分が出ますので、沢山の酒粕で対応してください。当社の酒粕は全量純米酒の粕なので醸造用水あめなどの砂糖類は一切入っておりません。甘い漬物が好きな方は、スーパーで甘い酒粕を購入するか、きざらを少量使うと良いでしょう。一度漬け・二度漬け後の「塩粕」の中に生野菜を入れれば浅漬けが出来上がり。寝る前にきゅうりやナス、にんじんやキャベツなどをつけこんで翌朝ごはんのおかずにたべてください。nipponが世界に誇る、醗酵食品、保存食です。是非頑張ってみてください。 cheap hotels . .

by uguisu 2007-4-5 10:10 Comments (1)
カテゴリー:食と蔵

“なら漬けレシピ” への1件のコメント

  1. くるる より:

    今は亡き祖母の味が忘れれなくれ、漬物作りを手伝っていたころを思い出しながら作ったことがありますが、思う味にならず、作り方を探していました。参考にして作ってみたいと思います。

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