桜が満開の京都・祇園は、まさに「艶」という言葉がしっくりきます。
夜の主役は桜花とばかりに、この日ばかりは舞妓さんも控えめに見えてしまう。
京都・祇園に山玄茶(さんげんちゃ)という日本料理店があります。
かつて滋賀県の招福楼で腕を振るった店主が、真骨頂を披露します。
この店の締めに戴くのは、上等の銀シャリ。
店主の実家で栽培する金ひかりは、食味が良く、昔田舎のおばあちゃんが作ってくれた、竃で炊いたご飯のおにぎりを思い出します。
しらす茶漬けは何杯たべてもお替りしたくなるほどのもの。
そして、最後に塩とおこげをアテに、また日本酒をいただく。
帰り際、店主から翌日の朝食べて欲しいと小さなおにぎりを土産でいただいた。
すると翌日、店主の言われる通り、ご飯のいい香りが辺りに漂ったのでした。