精米の話①(全5話)

食べる米に比べて、日本酒用の米は長い時間と手間ひまをかけて精米していきます。精米とは米を削るだけの工程ですが、実は大変重要な工程なのです。

米の回りには、たんぱく質などの成分が多いので、米を削ることで、酒にすると美味しくない成分を取り除いていきます。 一般的に70%までけずれば十分ですが、磨けば磨くほど酒の味は淡白になっていきます。

また、品種別・産地別に米の特性が違うため、精米には職人的な「勘」と「経験」も必要とします。たとえば平成19年度は大変夏が暑かったので、気候的要素も考えなくてはいけないなど。
玄米福岡県糸島産の山田錦を50%まで削ったもの兵庫県産の山田錦を35%まで削ったもの

日本酒のラベルに書いてある「精米歩合70%」とは100kgの重さの玄米を70kgの重さまで削ったということです。上の写真は左から、玄米、50%、35%の白米。造りたい酒によって、精米歩合を変えていきます。

つづく