ラベル

ラベルはとても大切なことだと考えています。ラベルだけで多くのこと説明することは至難の業。しかし、飲む前に味を想像してもらうため、味を覚えてもらうため、当社ではこころを込めて一枚一枚ラベルを貼っています。ラベルとは人間でいえば、衣服みたいなもの。礼儀も大切です。色、大きさ、トータルコーディネート、そして内容。最近、一部の商品限定で裏ラベルに、「銘酒の素は」という縦長の裏ラベルを使用しておりますが、ごらんになられましたか?あの文章は10代女将の山口怜子の実父・矢幡治美が10代蔵元にあてた手紙の引用です。矢幡治美は一村一品運動の提唱者で「農業の神様」とも言われた人。「うめくり植えてハワイへいこう」などが有名ですが、もともと戦前までは造り酒屋をしており戦後の免許統制で廃業させられ農業に転身。S50年代終わりころ不況の日本酒業界を心配し、10代蔵元にアドバイスした手紙です。「我が蔵には良い菌がおる 良い水を使う 旨い米を集める とは古い言葉であろうか」が全文。なんとも深い言葉です。omoya.JPG