精米の話④

 去年は秋口の気温がとても高かったので、今年のコメは粒が小さく硬い傾向にあります。

通常は、コメが硬いと精米に時間がかかりますが、今年は比較的早めに精米が出来ています。去年の米の特徴なのでしょうか、不思議な感じです。

精米で大事なのは、精米途中に温度を上げないこと、時間をかけて丁寧にすることです。(精米すると摩擦熱で米が高温になりやすい)
効率を上げて急いで精米するとコメが割れてしまい(砕けてしまい)、たとえば40%に精米したつもりでも(100kgの玄米が40kgの白米にけずれたつもりでも)、実際は5kg分は砕けて消えておりおり、残った白米の重量は確かに40kgだけど、実際は精米歩合45%までしかけずられていない…

なんてこともよくある話です。(無効精米歩合5%と言います。このときの見かけ上の精米歩合は40%ですが、真正精米歩合は45%なので40%と思って酒を仕込んでも思ったとおりの酒質になりません)

すこし難しい話でしたが、酒造りにおいてはとても重要な話でした。